強迫症とは?
「おかしいと思っても
やめられない」
そんな時は
当院までご相談ください
強迫症とは、汚れていないのに手を何回も洗ってしまう、カギを閉めたのに何度も確認してしまうなど、何度も同じ行動を繰り返してしまったり、何度も同じことを考えてしまう病気です。自身でもバカバカしいと自覚していても、それを止めることができないため、周囲にいる人まで巻き込んでしまうこともあります。適切な治療を行えば、症状は少しずつ改善していきますので、気になることがございましたら当院までご相談ください。
- 自分の手は汚れていると何度も手を洗ってしまう
- 自分の決めた手順で物事が進まないとパニックになる
- 外出すると手すりやドアノブ、取手が汚く感じて触れない
- 外出する際に何度も家に戻って戸締りを確認する
- 誰かに害を与えてしまうのではないかと不安になる
- 事件や事故のニュースを見ると何度も周りの人に安否確認をしてしまう
強迫症の原因
強迫症は遺伝的要因や環境要因などたくさんの要因が絡み合って発症すると考えられています。脳の大脳基底核や前頭前野と呼ばれる部位が過活動状態となり、発症すると言われていますが、はっきりとした原因は分かっていません。環境要因として、几帳面、神経質などの性格傾向や、幼少期の虐待体験・ストレスを感じやすい環境などが挙げられます。また、強迫症は発達障害や統合失調症の方に合併することが多いから、2つの疾患との関連性も指摘されています。
強迫症の種類について
身体醜形症
自分の身体について、人から見てもわからないような欠点や存在しない欠点について極度に思い込んでしまうのが醜形恐怖症です。最初は自身の容姿に対して違和感を覚え、症状が進むと「自分は醜い」「自分の顔・体はひどくゆがんでいる」「自分は化け物みたいだ」と不安・苦痛を感じるようになり、日常生活に支障をきたします。 少しでも違和感を覚えたら早めに当院までご相談ください。
ためこみ症
ため込み症は、あるものを「大量に集め」、「整理整頓できず」、「執着しすぎて捨てられない」状態のことを指します。対象物となるものは人によってさまざまですが、一般的にゴミと捉えられるものでも、本人にとっては有用であり、美しく、愛着心をそそるものになるため、なかなか捨てることができず、日常生活に支障をきたすほど溜め込んでしまいます。近年社会問題となりつつある「ゴミ屋敷問題」もためこみ症の1つとされています。本人が問題だと自覚できないことも多く、ご家族様に指摘されて、一緒に受診されるケースが多いです。
抜毛症
抜毛症は、自らの毛髪を引き抜く衝動が抑えられない疾患です。抜くのは髪の毛にとどまらず、まつげや眉毛なども対象になります。抜いた毛髪をそのままなめたり食べてしまったりする食毛症を併発することもあるため、内臓への負担が強まる可能性もあります。症状が生涯続くことが多く、早期発見・早期治療が大切になります。
皮膚むしり症
皮膚むしり症とは、かゆみなどの症状がないにも関わらず、自分の皮膚を繰り返しむしってしまう疾患です。皮膚をむしることを止めたいと思って、何度試みても止められません。むしった皮膚が人に見られることを恐れ、外出できなくなるなど、日常生活に支障をきたす場合もあります。疾患であると自身で気づく人は少ないため、自主的に受診する方が少ないのも特徴です。少しでも気になることがございましたら、お気軽に当院までご相談ください。
治療について
心理療法(カウンセリング)
心理療法は、対話をメインに患者さまの内面を理解し共感することによって、精神的な安定を持っていただく治療法です。心理療法は大きく分けて、「支持的精神療法」「認知行動療法」「マインドフルネス」などの様々な種類があります。患者さまのお悩み、現在置かれている状況を詳しくお伺いし、適切な心理療法を行います。無理にお答えいただく必要はございませんので、まずはお答えいただける範囲でご様子をお伝えいただければと思います。
認知行動療法
強迫症群の認知行動療法は、暴露反応妨害法を用いることが多いです。この治療では、不安や恐怖を引き起こす状況や対象に故意に自身をさらし、それに伴って出現する、不安を打ち消そうとする反応を我慢し、放置する練習をします。不快な感情を受け入れる訓練を行うことで、不安や恐怖に対する耐性を高めることを目的としています。
薬物療法
強迫症群の薬物療法は、共通してSSRIという抗うつ薬になります。即効性はあまりなく、効果が出るまでに2~3週間、最長で8週間ほどかかりますが、その分依存性や副作用は少なく、継続しやすいお薬になっています。抑うつ症群や不安症群と比較すると使用量が多くなる傾向にあります。抗うつ薬でも効果が乏しければ、抗精神病薬を併用します。治療を2年間継続した場合の再発率は、治療を中止してしまった患者さまの半分以下だと言われていますので、なるべく治療を継続するようにしましょう。
よくあるご質問
強迫症はどのような人がなりやすいですか?
思春期や若年層の発症率が高く、平均発症年齢は20歳前後と若い人に多い病気です。男女差は特になく、男性の方が発症年齢は低い傾向がります。
緊張するとついつい自分を傷つけてしまいます。
緊張や不安を和らげようとする際に、毛をむしったり、自分をたたいたり、かきむしったりする場合は一度当院までお気軽にご相談ください。ご自身の大事な身体が傷つく前に治療を一緒に行いましょう。