心理療法(カウンセリング)
心理療法は、対話をメインに患者さまの内面を理解し共感することによって、精神的な安定を持っていただく治療法です。心理療法は大きく分けて、「支持的精神療法」「認知行動療法」「マインドフルネス」などの様々な種類があります。患者さまのお悩み、現在置かれている状況を詳しくお伺いし、適切な心理療法を行います。無理にお答えいただく必要はございませんので、まずはお答えいただける範囲でご様子をお伝えいただければと思います。
認知行動療法
強迫症群の認知行動療法は、暴露反応妨害法を用いることが多いです。この治療では、不安や恐怖を引き起こす状況や対象に故意に自身をさらし、それに伴って出現する、不安を打ち消そうとする反応を我慢し、放置する練習をします。不快な感情を受け入れる訓練を行うことで、不安や恐怖に対する耐性を高めることを目的としています。
薬物療法
強迫症群の薬物療法は、共通してSSRIという抗うつ薬になります。即効性はあまりなく、効果が出るまでに2~3週間、最長で8週間ほどかかりますが、その分依存性や副作用は少なく、継続しやすいお薬になっています。抑うつ症群や不安症群と比較すると使用量が多くなる傾向にあります。抗うつ薬でも効果が乏しければ、抗精神病薬を併用します。治療を2年間継続した場合の再発率は、治療を中止してしまった患者さまの半分以下だと言われていますので、なるべく治療を継続するようにしましょう。