「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」は肥満の人に多い病気だと思っていませんか?
実は痩せ型の方でもSASを発症することがあります。
あなたは寝ているとき呼吸が止まったり、いびきをかいたり、日中の強い眠気があるなどの症状に困ってこの記事にたどり着いていませんか?
でも痩せ型だから「まさか自分が」と考えているかもしれません。
この記事では、痩せ型でもSASを発症する理由や、見逃しやすいリスクについて心療内科の岡崎メンタルクリニックが解説します。
目次
■痩せ型もリスクがある睡眠時無呼吸症候群とは
「睡眠時無呼吸症候群(SAS)=太った人がなる病気」と思われがちですが、痩せていても発症することがあるのです。
まずは睡眠時無呼吸症候群について紹介します。
◎睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは、眠っている間に呼吸が何度も止まる病気です。
酸素が十分に取り込めないことで、日中の眠気や集中力の低下、頭痛、高血圧などさまざまな症状を引き起こします。放置すると、心疾患や脳卒中のリスクが高まることもあり、早期の対処が必要です。
過去の記事でも睡眠時無呼吸症候群の症状や対処法などを解説しているので、あわせてご覧ください。
◎SAS=肥満の病気という誤解
SASのリスク要因としてよく知られているのが「肥満」です。体重増加で首周りの脂肪が気道を圧迫させ、いびきや呼吸停止が起こりやすくなります。
しかし、これはSASの原因の1つにすぎません。実際には、痩せ型の方でも発症する可能性があり、「太っていないから大丈夫」と安心するのは危険です。
痩せている人に特有の原因も存在するため、体型だけで判断せず、睡眠の質や症状に注目することが大切です。
■痩せ型の人がSASになる原因
痩せているのに睡眠時無呼吸症候群を発症するのはどうしてなのでしょうか?
骨格や筋肉量、自律神経といった「体質的な要因」が関係しています。
◎気道が狭くなりやすい骨格・顎の形
痩せ型の方に多い原因のひとつが「気道の構造」です。
たとえば、次の特徴を持つ人は痩せ型でも睡眠時無呼吸症候群になるリスクがあります。
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顔の骨格が華奢である
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首が短い
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下あごが小さいまたは後退している
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舌が喉の奥に落ち込みやすい
体重が軽くても、骨格的に空気の通り道が狭い場合は、SASのリスクがあることを知っておきましょう。
◎筋肉量の少なさや自律神経の影響
筋肉量が少ないことも、SASの一因となります。睡眠中は筋肉が緩むため、舌や喉の周囲の筋肉が気道を支えきれず、無呼吸が起こりやすくなります。
また、自律神経のバランスが乱れやすい痩せ型の人では、呼吸のリズムや筋緊張の調整がうまく働かず、呼吸障害につながることもあります。
痩せているからこそ生じる特徴も、SASのリスクを高める要因といえるでしょう。
■痩せ型のSASは気づきにくい?放置によるリスク
痩せ型の方は「自分は無呼吸ではないだろう」と思い、症状に気づきにくい傾向があります。家族やパートナーにいびきを指摘されても「疲れているだけ」と片づけてしまうケースも多いのです。
しかし、無呼吸状態が続くと、日中の眠気や集中力の低下、高血圧、糖尿病、心不全など、さまざまな健康リスクが高まります。睡眠の質が下がることで精神的な不調(イライラ、不安感、抑うつなど)につながることもあるのです。
体型に関係なく、次のような症状がある場合は一度医療機関を受診することをおすすめします。
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大きないびきをかく
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夜中に目覚める
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寝てる間に呼吸が止まっている
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日中に強い眠気を感じる
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起床時に頭痛やだるさがある
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起床時に喉が渇いている
早期の検査と治療によって、症状は大きく改善することが期待できます。
■睡眠時無呼吸症候群の相談なら岡崎メンタルクリニックへ
睡眠時無呼吸症候群は「太っている人の病気」というイメージもありますが、痩せ型の方にもリスクはあります。
自覚症状が少ないまま悪化することもあるため、注意が必要です。愛知県岡崎市の岡崎メンタルクリニックでは、睡眠に関する悩みや日中の眠気、いびきの症状についてもご相談を受け付けております。
必要に応じて自宅でできる簡易検査や治療のご提案も行っておりますので、「もしかして…?」と感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。