
以前、統合失調症の基本的な原因や症状について解説しました。
統合失調症は、発症から時間が経つほど回復に時間を要するため、早期発見・早期治療が重要とされています。しかし、統合失調症の症状に本人は気づきにくいといわれています。
この記事では、愛知県岡崎市の岡崎メンタルクリニックが、特に見逃してはいけない統合失調症の初期症状に焦点を当てて詳しく解説します。
さらに、ご自身やご家族の状態を客観的に把握できるチェックリストもご紹介します。気になる変化があれば、早めに受診しましょう。
目次
■統合失調症の初期症状とは?
統合失調症の初期症状は、病気特有のものというより、心身の不調やストレスによる変化と区別がつきにくいのが特徴です。それらが続くことで、一般的に知られている幻覚や妄想などの症状が出現します。
たとえば以下のような症状が、日常生活でよくある不調として現れます。
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睡眠の変化:寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、過眠になるなど。
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不安や緊張の増加:さまざまなことへ根拠のない不安や緊張が続くなど。
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意欲の低下: 仕事や勉強に集中できない、身だしなみに無関心になるなど。
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社会活動の変化:人と会うのを避けたり、引きこもりがちになるなど。
これらは、代表的な症状が出る前に現れると言われています。
■【症状レベル別】初期に現れやすい具体的なサイン
初期症状を段階的に解説します。
◎症状の変化の初期段階
以前よりも感情の起伏が乏しくなる、もしくはイライラしやすくなることがあります。そうすると、小さな物音や光に過敏になったり、身体がだるいなど身体症状も現れるのです。
ほかにも、 些細なことにこだわったり、物事を深読みしすぎるなど、考え方に変化が見られ始めます。
◎統合失調症の症状の兆候
以前の記事で、統合失調症の症状は大きく分けて3つあると解説しました。「陽性症状」「陰性症状」「認知機能障害」の3つです。
たとえば、周囲が自分の悪口を言っていると感じたり、話し声が聞こえるようになると、陽性症状が出現している可能性があります。
また、感情が乏しくなったり、何事にも興味を示さなくなると陰性症状が出現している可能性があるでしょう。認知機能障害は、注意力や記憶力が関連しているので、やる気がなくなった感じがしてきたら、症状の兆候と考えられます。
■統合失調症の初期症状チェックリスト
最後にチェックリストを紹介します。これらの症状が当てはまるかどうか、ご本人やご家族がチェックして、受診の目安にしてみましょう。
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以前と比べて、集中力ややる気が低下している
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口数が減り、発話が乏しくなっている
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喜びや楽しさを感じにくく、活動への興味を失っている
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些細な音や光に過敏になり、イライラしやすくなった
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自分の考えが声になって聞こえてくる
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誰かに監視されている気がする
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何か大変なことが起こるかもしれないと不安になる
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会話にまとまりがない・混乱している
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睡眠不足もしくはずっと寝ている状態である
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お風呂に入りたくない・入っていない
3つ以上当てはまる人は、早めにの受診を検討しましょう。また、⑤、⑥、⑦、⑧に当てはまると、統合失調症の初期症状が出現している可能性が考えられます。
■不安を感じたら岡崎メンタルクリニックへ
統合失調症の初期症状は、うつ病や適応障害など、ほかの精神疾患にも現れることがあります。統合失調症に限らず、どの病気も長期化したら治るのも遅くなる可能性が高まるでしょう。
初期症状は本人だけでは気づきにくいので、今回のチェックリストを活用し、周りも気づいて理解していくことが大切です。
少しでも不調を感じたら、愛知県岡崎市にある岡崎メンタルクリニックへご相談ください。
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