
「最近、家族やパートナーの様子がおかしい」
「友達がうつ病と診断されたけれど、どう声をかけていいかわからない」
あなたの大切な人がうつ病になったとき、「なんとかしてあげたい」という気持ちと同時に、どう接するのが正解なのかという戸惑いを感じる人も多いと思います。
良かれと思った言葉が相手を追い詰めてしまうこともあれば、支える側が疲れ切ってしまうことも少なくありません。
この記事では、愛知県岡崎市の岡崎メンタルクリニックが、彼氏・彼女や旦那・妻、友達など、関係に合わせた接し方のポイントを詳しく解説します。
目次
■うつ病の「基本」と周囲が理解すべきこと
接し方の第一歩は、相手の状態や症状を正しく知ることです。厚生労働省の指針でも、周囲の理解が治療の基盤になるとされています。
◎脳のエネルギー切れ状態である
うつ病は、例えるならスマートフォンのバッテリーが極限に減っているような状態です。しかしスマートフォンと異なり、充電すればすぐに回復するわけではありません。本人の意志で「頑張る」ことは物理的に難しいといわれています。
◎うつ病には波がある
うつ病の回復は全員同じではありませんし、回復したかと思えば落ち込みが戻ることもあります。昨日まで元気そうだったのに今日は寝込んでいる、といった一進一退を繰り返すのが一般的なのです。
この「波」があることを、支える側が知っておくだけでも、焦りや不安を軽減しやすいでしょう。
■関係性別・知っておきたい接し方のポイント
相手との距離感に合わせて、接し方を工夫していきましょう。ここでは関係性別の接し方について解説します。
◎家族・旦那(妻):「安全基地」になる
一番身近な家族や旦那・妻ができると良い接し方は、家庭を「安心して休める場所」にすることです。
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重大な決断を先送りにする
うつ病の状態では、退職や離婚、大きな買い物といった人生を左右する判断が難しいことがあります。「今は決めなくていいよ」と伝え、判断の負担を肩代わりすることを心がけてみてあげてください。
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日常の小さな選択を減らす
「夕飯は何がいい?」という些細な質問も、エネルギーを消耗させます。「今日はうどんにしたよ」と、相手が選ばなくて済むような配慮が助けになります。
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受診の付き添いをする
毎回付き添う必要はありませんが、主治医の話を聞いたり、日常生活の様子を共有しあったりする時間は大切です。ただし、付き添いですので本人の代わりにしゃべりすぎたりしないように気をつけてください。
◎彼氏・彼女:「病気のせい」と割り切る
彼氏や彼女がうつ病になると、連絡が途絶えたり、デートを直前でキャンセルされたりすることが増えるケースもあります。
「嫌われたのかな」と不安になるかもしれませんが、ドタキャンや連絡が途絶えるのは感情が麻痺している病気の症状です。
「返信は気が向いた時でいいよ」「会えない間も味方だよ」と、プレッシャーを与えずに存在を認め続けることが、心の支えになります。
◎友達:「変わらない距離感」で見守る
友達としてできるのは、腫れ物に触るような扱いをせず、普段通りのあなたでいることです。
「いつでも聴くよ」というスタンスを持ち、相手が話し出した時は、否定せずにただ「そうなんだね」と聴くだけで、孤立感を防ぐことにつながります。
■周囲が心がけたい「3つの対応ルール」
うつ病の専門的な治療は医師に任せ、周囲の方は以下の基本的なポイントを意識してサポートしていきましょう。
◎「頑張れ」と言わない
うつ病を患っている方は、すでに限界まで頑張った結果、病気になっています。励ましは「今のままではダメだ」という否定に聞こえてしまうことも。無理に励まさずに、現状を肯定してあげてください。
◎無理に外へ連れ出さない
気分転換のつもりで旅行や買い物に誘うのは、エネルギーが溜まってくる「回復期」以降にすると良いでしょう。急性期(症状が強い時期)の無理な外出は、症状を悪化させる恐れがあります。
◎「死にたい」というサインを見逃さない
もし相手が死を口にしたり、身辺整理を始めたりした場合は、決して一人にせず、すぐに主治医や専門機関へ相談してください。
■あなた自身のことも守りましょう
うつ病の回復には時間がかかります。正しい知識を持ち、接し方に気を付けることが大切です。しかし、さらに大切なことは周囲が疲弊してしまわないようにすること。
あなたが相手の味方であり続けることも素晴らしいですが、無理をしてしまってはあなた自身がうつ病などになる可能性も高まります。
愛知県岡崎市にある岡崎メンタルクリニックでは、患者様とその周りにいる大切な方々が、再び穏やかな日々を過ごせるようサポートいたします。
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