愛知県岡崎市にあるメンタルクリニック【岡崎メンタルクリニック】です。
睡眠障害のなかでも睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、症状の影響で交通事故や作業効率の低下が起こる可能性が高い病気。命にかかわる合併症も引き起こしやすいといわれています。
以前、SASの治療法について解説しました。今回は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の予防策、改善のための対策をわかりやすく解説します。
目次
■睡眠時無呼吸症候群(SAS)チェック
睡眠中に無呼吸状態となると、心臓に負荷がかかり、睡眠の質や日中の活動に影響を及ぼします。
倦怠感なども現れるため、日中に眠気に襲われて「交通事故」「大けが」「作業効率の低下」「うつ状態」などを引き起こしやすくなるのです。
まずは次のチェックリストに当てはまるか見てみましょう。
☑睡眠中に呼吸が止まっている
☑肥満傾向である
☑いびきがうるさい
☑普段、口呼吸が多い
☑日中に強い眠気におそわれる
ほかにも症状はありますが、少しでも当てはまる人はお気軽にご相談ください。
■睡眠時無呼吸症候群(SAS)の予防・改善策
肥満傾向の人が他国と比べて少ない日本でも、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の有病率は高いといわれています。
少しでも睡眠時無呼吸症候群を予防・改善するためには、生活習慣の見直しが必要です。特に大切な予防法・改善策を5つご紹介します。
SAS対策①適正体重を目指す
睡眠時無呼吸症候群の原因は肥満であることが多いですが、日本人の場合、肥満ではなくても「首周りに脂肪がある」「顎の骨格が小さい」などの影響で、気道が狭い人もいます。
適正体重を目指せば、SAS以外にも生活習慣病予防など、さまざまな病気の対策につながるでしょう。
当院のSAS治療では、食生活指導を行っています。どんなものを食べればいいか、嗜好品についての指導なども実施しています。ダイエットのリバウンドリスクを避けるためにも、適切な指導を受けるようにしましょう。
SAS対策②禁煙する日を決めて断煙する
タバコは健康維持のためにはあまりいいものとはいえません。
睡眠時無呼吸症候群においては、気道に炎症をもたらし、通気性が悪くなるといわれています。
一人ひとり、現在の喫煙状況は異なりますが、いきなり辞めようとするとニコチン離脱症状が出現する可能性があります。それでも「断煙」を推奨する理由は、禁煙補助薬で離脱症状を和らげることができるからです。
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喫煙のきっかけになる行動を見直す
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喫煙したくなった時の代替策を考える
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禁煙補助薬と行動療法に取り組む
自分一人の力だけで禁煙しようとせず、周囲に公言し、専門家と協力しながら禁煙しましょう。
SAS対策③睡眠時の姿勢を改善する
仰向けで寝るよりも、横向きに寝る方が症状が改善する方もいます。
特にSASの症状が軽度の方は、横向きで寝るようにしてみてください。
仰向けで寝ると、重力によって気道が狭くなる場合があります。気道確保のためにも、横向きで寝てみましょう。寝心地が悪い人は、抱き枕やぬいぐるみなどで調整してみてもいいかもしれません。
SAS対策④寝酒を控える
眠れないからお酒を飲む…という方もいらっしゃいますが、寝酒は気道を狭くする原因になります。
お酒を飲みたい場合は、できれば寝る4時間以上前にするのがおすすめです。過度な飲酒は控え、ときどき早めの夕食とともに楽しむくらいがいいかもしれません。
SAS対策⑤鼻呼吸を意識してみる
朝起きた時、口が乾いていた経験はありませんか?
睡眠時無呼吸症候群は、口呼吸と鼻呼吸で比較すると、鼻呼吸の方が気道確保をしやすいといわれています。
もしも、アレルギー性鼻炎などをお持ちの方は、今よりも症状を改善できるようにしましょう。
■睡眠薬を飲んでいる方は要注意!
SASだと気づかずに、「熟睡できない」「寝ても疲れる」などの症状から睡眠薬を飲んでいる方がいます。
睡眠に悩む方が、導入剤を飲むという考え自体は間違っていません。
しかし睡眠導入剤は、睡眠時無呼吸症候群のなかでも最も多い閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の方への使用は好ましくないといわれているのです。
睡眠導入剤として汎用されているベンゾジアゼピン系が、上気道の筋弛緩増大につながり、無呼吸を悪化させることが理由といわれています。
ただし、軽度〜中等度の方は悪影響を及ぼさないという報告もあります。
ご自身で判断せず、睡眠時無呼吸症候群とメンタル面に詳しい医療機関に相談しましょう。
■睡眠時無呼吸症候群や精神疾患の治療なら岡崎メンタルクリニックへ
睡眠時無呼吸症候群は、生活習慣を見直すことで予防やある程度の改善を目指せますが、自力で治すことは難しい病気です。
SASと精神疾患の治療に詳しい岡崎メンタルクリニックでは、自宅でできる検査キットやPhilips社製CPAPをご用意しております。検査後にさらなる精密検査が必要になった方にも、当院が関連機関をご紹介いたしますのでご安心くださいね。