強迫症(強迫症群)の治療方法・カウンセリングについて|岡崎市の心療内科|岡崎メンタルクリニック

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強迫症(強迫症群)の治療方法・カウンセリングについて


おかしいとわかっていても、何度も同じ行動を繰り返してしまう、何度も同じことを考えてしまう。


頭では「何度も繰り返すなんておかしい」と思っていても、やめられない病気を「強迫症(強迫症群)」といいます。以前は強迫症候群の症状や種類、特徴について解説しました。


今回は、強迫症候群の治療法や、家族など周囲ができることを解説します。


■強迫症の治療法


強迫症の治療は「心理療法・カウンセリング」「薬物療法」が一般的です。


まずはそれぞれ、どのようなことを行っているかお話していきます。


◎強迫症の治療法①心理療法・カウンセリング

心理療法とは、患者さまとの対話を中心に内面を共感・理解することで、精神的安定を図る治療法です。


心理療法は細かく分けると数多くの種類がありますが、強迫症の場合は「認知行動療法」を行うことが多く、厚生労働省も強迫症患者のための認知行動療法マニュアルを公開しています。


認知行動療法


認知行動療法では、患者さまの物事に対する捉え方や行動に働きかけ、問題解決を図ります。認知行動療法にはさまざまな手法があり、治療法の総称が「認知行動療法」です。


もともとはうつ病の患者さまを対象に開発された心理療法ですが、うつ病以外に強迫症や不安症の方を対象にした治療効果と再発予防が期待できます。


強迫症群の認知行動療法は、「暴露反応妨害法」が用いられることが多いです。


暴露反応妨害法


暴露反応妨害法とは、不安や恐怖心を抱いて強迫行為が出現する場面に身をさらし、強迫行為を行わない訓練をする方法です。


強迫行為を行わなくても「不安が軽減した」という経験を何度もすることによって、不安や恐怖に対する耐性を強化していきます。


たとえば「何度も手を洗ってしまう」という人の場合、暴露反応妨害法では「手を洗いたい!」と感じても手を洗わずに時間が経過するのを待つ訓練を行っていくのです。


最初は非常に多くのエネルギーを使い、つらく感じることもありますが、強迫症の治療法として効果が高い方法といわれています。


取り組み方も複数ありますが「不安階層表」という不安を感じる状況をレベル別でリスト化したものを活用したり、行動分析で治療モチベーションを維持しながら治療を行う方法などがあります。


◎強迫症の治療法②薬物療法

強迫症群の薬物療法には、SSRIという抗うつ薬を用います。


ただしSSRIには即効性があまりありません。効果が出るまでに2~3週間、最長で8週間ほどかかります。デメリットに感じるかもしれませんが、副作用や依存性が少ない薬です。SSRIで効果が感じられにくい場合は、抗精神病薬を併用しています。


強迫症で2年間治療を継続した場合の再発率は、自己中断した患者さまと比較して半分以下だと言われています。


少しでもよくなると「薬を飲みたくない」「飲まなくてもいいのでは?」と考える気持ちもわかりますが、継続して服用していくことが治療効果と再発予防効果を感じやすいですよ。


■強迫症治療のために周囲ができること・接し方


強迫症候群は、精神症状の影響で家族や恋人など、周囲の人を巻き込むことがあります。


以前、強迫症候群の特徴や症状のコラムでお話したように、強迫症候群の症状はわざとではありません。自分でもわかっていてもコントロールができないことが大きな悩みの1つです。


強迫症候群には、ためこみ症や身体醜形症、抜毛症、皮膚むしり症などがあります。


たとえば、ものに執着しすぎて捨てられない「ため込み症」では、同居家族が整理整頓しようとすることを嫌がるなどの症状があります。


周囲は接し方に悩み、なるべく本人の言う通りにしようとしてしまうことで、症状が増し悪循環となることもあります。


接し方に悩むことで周囲や家族のストレスも増幅し、家族にも精神症状が出現することもあるのです。周囲の方は自身の健康を最優先にし、時には離れることも「家族ができること」になります。


専門家へ相談しにいくことも、周囲の人が「できること」の1つです。


■1人で抱えず岡崎メンタルクリニックへ


強迫症候群は、やめたくてもなかなかコントロールできないことにつらさを感じる病気でもあります。


主な治療法に暴露反応妨害法と薬物療法があると紹介しました。暴露反応妨害法は、強迫症候群の治療効果が期待されている方法ですが、ほかにも心理療法はあります。当院では、まずはお話いただける範囲でご状況をうかがい、皆さまに適したカウンセリングや心理療法を行っています。


強迫症候群についてお悩みの方は、愛知県岡崎市にある【岡崎メンタルクリニック】へお気軽にご相談ください。


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