睡眠時無呼吸症候群(SAS)は合併症を引き起こす?放置すると危険な病気です|岡崎市の心療内科|岡崎メンタルクリニック

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睡眠時無呼吸症候群(SAS)は合併症を引き起こす?放置すると危険な病気です


睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、命にかかわる合併症を引き起こしやすい病気です。

これまで、睡眠時無呼吸症候群の症状や治療法について詳しくお話してきました。


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今回は、なかなか自覚しにくく受診に至るケースも遅くなりやすいSASを、放置しておくとどうなるのか、睡眠障害や精神疾患の治療の専門家が集まる【岡崎メンタルクリニック】が詳しくお話します。


■睡眠時無呼吸症候群(SAS)の合併症


睡眠時無呼吸症候群(SAS)発症によって、引き起こされる可能性のある合併症は次の通りです。


1つとは限らず、さまざまな合併症リスクがありますので、説明していきます。


◎合併症①高血圧

SASによって「高血圧」が発症する可能性は高いです。


また、高血圧患者の約10%が閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)ともいわれ、高血圧と睡眠時無呼吸症候群の関連性は深いとされています。


※『睡眠時無呼吸症候群と高血圧
日本心臓病学会学術集会シンポジウム


閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は、睡眠時無呼吸症候群のなかでも多くの人が発症している群です。詳しくは以前紹介したコラムをご参照ください。


私たちの血圧は、早朝に上昇しますが、睡眠時無呼吸症候群の患者さまは夜寝ている間も上昇し続ける方がいます。睡眠時無呼吸症候群は、呼吸の停止と回復を繰り返す病気であるため、止まっていた呼吸がまた動き出すと交感神経が優位になって血圧があがってしまうのです。


高血圧は放置していると、このあと紹介するさまざな病気を引き起こすともいわれています。


◎合併症②脳卒中(脳血管疾患)

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まることで、血液に取り込む酸素量が減ってしまう病気です。


呼吸不全のリスクもあり、酸素の不足を補うために血圧や心拍数が上昇しやすくなっています。このような状態が続くと、さまざまな合併症を発症しやすく、なかでも危険といわれているのが「脳卒中」なのです。


脳卒中は、日本人の死因として高い確率を持っていますが、危険因子となるのが高血圧。


睡眠時無呼吸症候群や高血圧の治療をしないと、脳卒中になる確率が健康体の人と比べて高くなってしまいます。


◎合併症③糖尿病

睡眠時無呼吸症候群の患者さまのなかには、そうではない人と比較して糖尿病になるリスクが高くなることがわかっています。


重症度が高くなるほど合併症リスクも高まるため、早めに治療を開始できる方が、合併症も防ぐことができるのです。


睡眠時無呼吸症候群の人は、睡眠の質が下がっていますよね。睡眠の質が下がると、交感神経が活性化し、血圧や血糖値が高くなるのです。先ほど紹介したように、高血圧も同じ理由で発症リスクが高いとされています。


ただし、糖尿病は生活習慣病の一種なので睡眠時無呼吸症候群が原因とは限りません。


食生活の乱れを改善し、アルコール摂取なども控えることは糖尿病に限らず、ほかの生活習慣病予防にもつながります。


◎合併症④心臓病(心血管疾患)

睡眠時無呼吸症候群の人が心臓病を引き起こす主な原因は、以下の3つが考えられます。


  • 高血圧になっている

  • 酸化ストレスにさらされている

  • 心臓に負荷がかかっている


また、合併症になりやすい心臓病の種類は次の3つです。


  • 不整脈

  • 心筋梗塞/狭心症

  • 心不全


睡眠時に呼吸が止まっていると、血圧や血液に悪影響を及ぼします。その悪影響によって、心臓に負荷がかかりやすくなってしまうのです。睡眠時無呼吸症候群の治療をしないまま放っておくと、合併症の状態も悪化してしまう可能性が高まるでしょう。


■睡眠時無呼吸症候群を放置するリスク


睡眠時無呼吸症候群は、本人が自覚しにくい病気です。


睡眠の質が下がりやすい人は、日中に多忙な生活を送っている方や外出が億劫になっている方も多く、受診になかなか至らないケースも多いのです。


しかし、睡眠時無呼吸症候群を放置していると、次のようなことが発生しやすくなります。


  • 合併症リスクが高くなる

  • 交通事故など病気以外の命の危険がある

  • 集中力低下など仕事や学業に影響を及ぼす

  • うつ状態になりやすい


合併症が発症しなくても、病気以外の命の危険性があるのが睡眠時無呼吸症候群です。

また、大事な仕事や授業中に眠気がきたり、集中できなくなってしまったら、社会的評価が下がってしまう危険性もあります。


◎SAS患者の国内事故の例

放置しないで治療をはじめる・続けるためにも、過去に起きたSAS患者の事故を紹介します。


  • 2003年 JR山陽新幹線岡山駅ホームはみ出し

  • 2012年 関越道高速バス防音壁衝突事故

  • 2012年 首都高速湾岸線トラック追突事故


「運転しないから大丈夫」ではなく、誰にでも起こりうるものだと認識し、早めに治療を開始しましょう。


■合併症やリスクを防ぎたい方は岡崎メンタルクリニックへ


睡眠時無呼吸症候群は、放置していると自分だけでなく周囲にも何かしらの被害を与える可能性もある病気です。


SASの治療に詳しい岡崎メンタルクリニックでは、自宅でできる検査キットをご用意しています。まずはお気軽にご相談くださいね。


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