
愛知県岡崎市で、心の病気や睡眠障害のご相談に対応している【岡崎メンタルクリニック】です。
睡眠障害と聞いて真っ先に思い浮かぶイメージはありますか?
おそらく、多くの方は「不眠症」を思い浮かべるでしょう。
しかし、世の中には「どれだけ寝ても眠い」「寝たはずなのに居眠りをしてしまう」など、過眠症に困っている方もいらっしゃるのです。
今回は、過眠症のひとつ「ナルコレプシー」の特徴と対策を紹介します。同じく日中の眠気に襲われる「SAS(睡眠時無呼吸症候群)」との違いも解説するので、参考にしてみてくださいね。
目次
■ナルコレプシー(過眠症)とは
ナルコレプシーとは、日中に強い睡魔があり、自分ではコントロールできない眠気が繰り返し起こる睡眠障害です。過眠症とも呼ばれています。
似たような症状を持つ「特発性過眠症」もありますが、今回は有病率が多いナルコレプシーの特徴と4つの症状を紹介していきますね。
◎ナルコレプシーの特徴
ナルコレプシーの特徴は次の通りです。
- 日中に激しい眠気がある
- 夜睡眠時間は確保しているのに眠い
- いつの間にか寝落ちしていることが多い
- 寝すぎて予定が立てられない
- 朝すっきりと起きられない
- 居眠り時間が30分以内
- レム睡眠が起きやすい
すべて当てはまっている必要はないですが、上記のようなことでお困りの方は、早めに病院を受診しましょう。
◎ナルコレプシーの主な症状
ナルコレプシーの代表的な症状は4つあります。
①日中の過度な眠気
夜しっかり眠っているにも関わらず、眠気が軽減しないのはナルコレプシーの患者さまの代表的な症状です。
なんとか眠らないように我慢していても、居眠りしてしまうことがあります。
②情動脱力発作
日中に感情が高まった結果、怒りや喜び、笑い、驚きなどがきっかけで一時的な脱力が生じる症状です。
③入眠時幻覚
入眠時幻覚は、寝入りばなに実際に体験しているかのような生々しい夢(怖い夢が多い)を見ることがあります。
例えば、寝室の入り口や窓から人影が侵入して襲い掛かってくる、自分の体が浮かぶような幻覚、虫などが触れたり、体にのしかかってきたりするような幻覚を見ることもあります。
④睡眠麻痺
入眠もしくは起床時に、身体を動かしたくても動かせない症状です。
ナルコレプシーの患者さまのなかで4人に1人くらいの頻度で、子どもも大人も出現することがあります。
■ナルコレプシーの対策
ナルコレプシーの患者さまが、少しでも症状を対策できる方法をまとめました。
- 職場や学校に伝えておく
- 運転や危険性の高い業務は避ける
- 休憩の取り方を工夫する
- 必要な治療をきちんと受ける
仕事や授業中に居眠りしている人を見かけると、多くの方は「さぼっている」と捉えるでしょう。ナルコレプシーのことを知らなければ当然のことです。
きちんと日中に関わる場所に伝えておくことで、「運転や危険性の高い業務は避ける」「休憩の取り方を工夫する」も相談しやすくなります。
ナルコレプシーは、運転中や高所作業中などにも突如眠気に襲われることがあります。「気を付ければ大丈夫」と思わず、まずはきちんと治療することがおすすめです。
また、社会人であれば休憩の取り方も工夫することが大切です。たとえば、一度に60分休憩するのではなく30分ずつに分けたり、こまめに短時間仮眠ができる状況などがおすすめです。
当院では、睡眠衛生指導などを行っています。
■睡眠時無呼吸症候群(SAS)との違い
これまでのコラムで紹介してきた睡眠時無呼吸症候群(SAS)も、日中に過度な眠気に襲われる症状を持っています。
ナルコレプシーと、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の違いは次の通りです。
・睡眠中
睡眠時無呼吸症候群:呼吸停止が繰り返しあり、睡眠が中断される
ナルコレプシー :入眠後に睡眠麻痺や幻覚症状のある人がいる
睡眠麻痺や幻覚症状はナルコレプシーの患者さま全員にあるわけではありません。睡眠中に目覚めることがなく、口の渇きや呼吸停止を感じていなければナルコレプシーの可能性があります。
・日中(覚醒中)
睡眠時無呼吸症候群:眠気や倦怠感、作業効率の低下など
ナルコレプシー :コントロールできないほどの強い眠気など
どちらも居眠りの危険率は高く、どちらの病気も国土交通省の運転者に対する注意喚起で紹介されています。
■過眠症の治療なら岡崎メンタルクリニックへ
睡眠障害は眠れない、寝付けないだけではありません。
ナルコレプシーも睡眠時無呼吸症候群(SAS)も命の危険がある病気です。早めに専門の医師に診てもらい、きちんとした診断を受け、治療を開始しましょう。
愛知県岡崎市にある【岡崎メンタルクリニック】は、睡眠障害にも対応しています。ナルコレプシーに関しては、診断名が確定後に薬物療法や睡眠衛生指導などを行っているので、まずはお気軽にご相談くださいね。