愛知県岡崎市の【岡崎メンタルクリニック】です。
環境の変化などによって、ストレスを感じ、睡眠や食欲、日常生活に支障をきたしていませんか?適応障害(適応反応症)とは、ストレスによって生活に支障をきたしている疾患です。
今回は、適応障害に関する詳しい説明と、似た症状を持つ精神疾患のうつ病との違いも解説します。
■適応障害の症状
適応障害とはどのような障害なのでしょうか。
まずは代表的な症状と、診断基準を紹介します。
◎代表的な症状
適応障害の主な症状には、抑うつ気分や睡眠(不眠)などがあります。そのほかの症状も含め、以下にまとめてみました。
精神症状
抑うつ気分、やる気が出ない、不安、イライラ、焦りやすい、緊張など
身体症状
不眠、食欲不振、疲れやすい、倦怠感、頭痛、吐き気、めまい、動悸など
行動症状
人を避ける、遅刻・早退、涙が出てくる、暴飲暴食など
そのほか、原因となる場所から離れると元気になる人も多いです。
◎診断基準
代表的症状で紹介したものは、精神疾患と区別がつきにくいですよね。
特に適応障害は、うつ病の特徴と近いものが多いです。うつ病との違いは後半で解説しますので、まずは適応障害に関するDSM-5-TR(国際的な精神疾患の診断基準)を説明します。
適応障害は、DSM-5-TRでは「適応反応症」と病名が変更されています。また、心的外傷およびストレス因関連障害群に分類され、PTSDの仲間なのです。
■適応反応症の診断基準
・明らかな原因に反応していて、3か月以内に症状が出現している
・出現した症状が、生活に支障をきたしている
・ほかの精神疾患ではない
・ストレスの原因から離れると症状は改善し、6か月以上持続しない
つまり、6か月以上症状が出現している場合、ほかの精神疾患の可能性があるということです。
■適応障害の原因
適応障害の原因は、日常生活のなかで感じるストレスです。
私たちは誰でも、日々生活するなかでストレスに感じることはありますよね。しかし、適応障害の場合は次のような場面や出来事によって、ストレスを強く感じ、生活に支障をきたしていきます。
・仕事(残業、業務過多、ハラスメント、出張、昇進、異動など)
・家庭(結婚、夫婦喧嘩、義両親との関係、子育てなど)
・人間関係(友人や恋愛関係など)
・学校(テスト、クラス替え、部活、いじめなど)
・がんや慢性疾患などの病気の発症
・環境の変化(引越し、受験不合格、結婚・出産など)
症状をそのままにして、我慢や無理をして生活することで症状が悪化し、うつ病などの精神疾患になるケースも多いので、早期発見と治療が重要です。
■精神疾患「うつ病」と適応障害の違い
精神疾患のなかでも、適応障害と似た症状を持つのがうつ病。
ただし、うつ病は慢性的なストレスなどが原因であり、明確な原因がないこともあります。また、原因から離れても、症状が改善しにくい特徴もあるのです。
一方、適応障害はストレスがなくなると6か月以内には症状が改善します。もし、原因から離れたにも関わらず、6か月以上症状が続いている場合は、うつ病や不安障害などほかの精神疾患の可能性があるでしょう。
適応障害の症状は、うつ病と類似するものが多いですが、一部は不安障害と同じ症状があります。悪化する前に、早めに受診して専門家に相談しましょう。
■適応障害の睡眠症状
適応障害には、不眠や睡眠過多など、睡眠障害の症状が見られる人も多いとされています。
人は強いストレスが続くことで、寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたり、ぐっすり眠れなくなったりします。一方、疲労の蓄積や自律神経の乱れによって、過眠(寝すぎてしまう状態)になってしまう人もいるのです。
適応障害の睡眠症状は、日常生活にも支障をきたしやすく、日中に強い眠気が出たり、集中力の低下によってミスが増えたりすることも…。悪循環となって、さらにストレスがかかり、治りにくくなる原因にもなります。
そのほかの症状も重要ですが、睡眠に関する症状で悩んでいる方は特に早めの受診をおすすめします。
■適応障害の治療なら岡崎メンタルクリニックへ
今回は、適応障害について解説しました。
適応障害は、うつ病や不安障害などの精神疾患と異なり、明確な原因によって症状が発症し、徐々に生活に支障をきたしていく症状を持ちます。
「なにをしても楽しくない」
「会社や学校に行けなくなった」
「気づいたら泣いている」
これらのお悩みがある方は、症状や環境改善のためにも、早めに病院受診しましょう。
愛知県岡崎市にある【岡崎メンタルクリニック】は、適応障害(適応反応症)の治療にも対応しているクリニックです。
薬物療法だけでなく、休養のための環境づくりや、精神的な安定のための心理療法も行っています。ストレスや睡眠にお悩みの方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください。