いびきと無呼吸の違いとは?家族の指摘や運転中の眠気で見分ける基準|岡崎市の心療内科・睡眠障害内科|岡崎メンタルクリニック

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いびきと無呼吸の違いとは?家族の指摘や運転中の眠気で見分ける基準

いびきと無呼吸の違いとは?家族の指摘や運転中の眠気で見分ける基準

「いびきの途中で息が止まっている」と言われたら


家族から呼吸が止まっていると指摘された。日中の眠気や運転中のぼんやり感も気になる——。こうした状態は、疲れによる一時的ないびきとは分けて考えたいところです。この記事では、音の途切れ方や起床時の様子から確認できる目安と、相談を検討するタイミングを整理します。


この記事の要点まとめ


  • 音の途切れとあえぐ呼吸の繰り返しは、単純ないびきと分けて考える目安になります
  • 家族による観察と、日中の眠気や起床時の頭重感など自覚症状を組み合わせて確認することが役立ちます
  • 自宅でできる簡易検査から相談を始められ、CPAPなど生活に合わせた選択肢を検討できます

単なるいびきと睡眠時無呼吸症候群(SAS)の決定的な違い

単なるいびきと睡眠時無呼吸症候群(SAS)の決定的な違い

いびきは、狭くなった気道を空気が通り抜けるときに粘膜が震えて鳴る音です。これに対して睡眠時無呼吸症候群(SAS)では気道が大きく塞がり、呼吸そのものが一時的に途絶えるとされています。分かれ目になりやすいのは「音の大きさ」ではなく「呼吸が途切れるかどうか」です。


一定のリズムか「突然途切れてあえぐ音」かを見分ける


無呼吸を伴わない、いわゆる単純性いびきは「スースー」「ガーガー」と比較的一定のリズムが続きます。一方、無呼吸が疑われるケースでは、音が数十秒ぷつりと消え、静寂のあとに「ガガッ」「フガッ」とあえぐように呼吸が戻る——このパターンが繰り返されることがあります。


注目したいのは、実はこの静かな時間帯のほう。ご家族からも「うるさいより、急に静かになるのが気になる」という声をよく伺います。録音アプリで音の途切れを確かめる方も増えましたが、記録だけで診断が決まるわけではありません。あくまで受診時の参考情報という位置づけです。


疲労や飲酒による一時的な気道狭窄と慢性的な気道閉塞


飲み会の翌日や、疲れが重なった日だけいびきが出る。こうしたケースでは、筋肉のゆるみや鼻づまりによる一時的な気道の狭まりが背景にあると考えられています。原因が去れば音も落ち着くタイプです。


SASの場合はもう少し事情が異なります。首まわりの脂肪、下顎が小さい骨格、扁桃の肥大といった構造的な要因が絡み、毎晩のように気道の閉塞が起こるとされます。痩せている方でも骨格の影響で生じることがあり、体型だけで判断することはできません。「毎晩・年単位で続いているか」が、両者を見分ける手がかりのひとつになります。


注意したい兆候を見逃さないためのセルフチェック基準


夜間の様子は自分ではなかなか確認できません。だからこそ、ご家族の観察と日中の自覚症状を組み合わせて整理すると、状況がつかみやすくなります。


家族が気づきやすい睡眠中の無呼吸と激しい寝返り


同室で眠るご家族に、次の項目を見てもらってください。


  • 10秒以上、呼吸が止まっている時間がある
  • 静寂の後に苦しそうなあえぎ呼吸で再開する
  • 大きく身体をよじるような寝返りが頻繁にある
  • 夜中に何度もトイレへ起きる
  • 口を開けたまま眠っていることが多い

体位によって音や停止の起こりやすさは変わります。「仰向けのときだけ目立つ」という声も少なくありません。また女性や高齢の方では音が小さめで、周囲が気づきにくいこともあります。音量だけを判断の基準にしないでください。


運転中・日中の強い眠気や起床時の頭重感という自覚症状


ご自身で確認できるサインは、主に朝と日中に現れます。睡眠時間は足りているのに日中の眠気が続くなら、睡眠の「質」を見直す目安になります。


  • 起床時に頭が重い、喉がからからに乾いている
  • 寝た気がせず、朝から倦怠感がある
  • 会議中や信号待ちで強い眠気に襲われる
  • 集中力が続かず、うっかりミスが増えた

毎日車を運転する方にとって、運転中の眠気は見過ごしたくない項目でしょう。当院では睡眠障害の検査・診療にも対応しており、「眠れない・眠りが浅い」といったご相談を幅広くお受けしています。


無呼吸を放置するリスクと身体・日常生活への影響


無呼吸が続いていると、眠っているつもりでも脳と身体が休みきれていない可能性があります。そのまま様子を見続けることには、いくつか気に留めておきたい点があります。


通勤運転中の居眠り事故リスクと仕事の集中力低下


呼吸の停止と再開が繰り返されるたび、脳は短く覚醒し、深い睡眠が細切れになるといわれています。その積み重ねで日中の眠気が強まり、判断力や反応の速さにも影響が及びやすくなると考えられます。運転を伴う通勤の方、責任の重い業務に就いている方ほど、早めの確認をご検討ください。


国内外では、睡眠時無呼吸のある方と交通事故の起こりやすさとの関連を指摘する報告があり、CPAP療法の継続と事故発生の状況を扱った研究も公表されています。ただし経過や結果には個人差があります。「気合いが足りない」「歳のせい」で片づけてしまう前に、睡眠の状態を一度客観的に確かめてみてはいかがでしょうか。


低酸素状態と高血圧や生活習慣病との関わり


呼吸が止まるたび血中の酸素濃度が下がり、身体は緊張状態(交感神経の亢進)に置かれます。この負荷が毎晩繰り返されると、血圧や血糖、脂質の管理が難しくなりやすいと指摘されています。


健康診断で数値を指摘され、生活を見直してもなかなか変化が見えない。そんな方の中には、背景に睡眠の問題が隠れている場合もあります。SASと生活習慣病は互いに影響し合う関係にあるとされるため、体重管理と睡眠の評価は並行して考えると整理しやすくなります。


受診を迷ったときの診療科選びと自宅でできる検査・治療の流れ

受診を迷ったときの診療科選びと自宅でできる検査・治療の流れ

「どこに相談すればいいのか分からない」——この一点で先延ばしになる方は本当に多いものです。鼻づまりや扁桃など上気道の構造が気になるなら耳鼻いんこう科、呼吸や生活習慣病の管理も含めて診てほしいなら呼吸器内科、日中の眠気や不眠など睡眠全体の問題として相談したいなら睡眠に関する外来。ざっくりこう整理しておくと動きやすくなります。


仕事と両立しやすい自宅での簡易睡眠検査(アプノモニター)


最初の一歩となるのが簡易検査(アプノモニター)です。指先や鼻にセンサーを付け、自宅でいつも通り眠るだけ。呼吸の状態や血中酸素の変化を記録します。入院の必要がなく、繁忙期でも日常生活を続けながら受けられる点は負担が小さいところでしょう。


流れは、受診と問診・機器の受け取り、自宅で1〜2晩の測定、返却後に結果説明というのが一般的。さらに詳しい評価が必要と判断された場合は、終夜ポリソムノグラフィー(PSG)による精密検査を検討します。当院の検査は自宅でできる検査キットを用いており、お仕事の予定に合わせやすい形をとっています。


CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)やマウスピースという選択肢


検査結果や重症度を踏まえ、選択肢を一緒に検討していきます。中等症以上ではCPAP療法が用いられることが多く、鼻に装着したマスクから空気を送り込み、気道を広げた状態に保つ方法です。保険適用となる場合、自己負担は月額およそ4,000〜5,000円程度が目安とされ、定期的な通院が必要になります。


軽症の方や鼻マスクが合いにくい方には、下顎を前方に保持するマウスピース(口腔内装置)を検討することもあります。あわせて、減量、寝酒を控える、横向き寝を促す体位の工夫、寝具や枕の高さの見直しといったセルフケアも、無理のない範囲で取り入れていきましょう。当院では患者さま一人ひとりのご希望や生活に合わせた方針を一緒に考えていきますので、まずはお気軽にご相談ください。


よくある質問


Q1. 無呼吸ではないいびきもあるのでしょうか。

A. あります。呼吸の停止を伴わないものは「単純性いびき」と呼ばれ、鼻づまりや飲酒、疲労、仰向けの姿勢などで一時的に気道が狭くなって生じることがあります。ただし見た目や音だけで区別しきるのは難しいため、呼吸の停止を指摘された経験がある方は検査で確かめておくとよいでしょう。


Q2. いびきをかく人はみな睡眠時無呼吸症候群なのですか。

A. いびきがある方すべてが該当するわけではありません。一方で、SASのある方の多くにいびきが見られるとも報告されています。日中の眠気、起床時の頭重感、呼吸停止の指摘。これらが重なるほど、確認しておく意義は高まります。


Q3. 自分が無呼吸かどうか一人で分かる方法はありますか。

A. ご自身だけで判断するのは、正直なところ難しいものです。録音アプリやウェアラブル機器は気づくきっかけになりますが、診断の代わりにはなりません。日中の眠気や起床時の状態を記録しておき、その内容を持参して医療機関で簡易検査を受けるのが近道といえます。


Q4. 注意したほうがよいいびきの見分け方を教えてください。

A. 音が突然途切れて静かになり、その後あえぐように再開する。毎晩続く。体重が増えてから強くなった。日中の眠気が強い——こうした要素が重なる場合は、早めのご相談をご検討ください。


Q5. 検査や治療のために長く仕事を休む必要がありますか。

A. 簡易検査は自宅で就寝時に行えるため、日常生活を続けながら受けられます。治療を始めた後も、月1回程度の通院で経過を確認していく形が一般的です。ご都合に合わせた進め方をご相談ください。


医師


岡崎メンタルクリニック

院長

荻野 元生

▶ 監修者プロフィール

経歴
2016年
神戸大学医学部 卒業
2016年
関西電力病院 初期研修
2018年
医療法人杏和会阪南病院 精神科
精神科救急に加え、睡眠外来・認知症鑑別外来を担当
2021年
医療法人杏嶺会上林記念病院 精神科
2024年
岡崎メンタルクリニック 開院
資格・所属学会
【資格】
厚生労働省 精神保健指定医
日本精神神経学会認定 精神科専門医
モディオダール確定診断後処方医
【所属学会】
日本精神神経学会
日本睡眠学会